左官の極意

左官

左官(サカン)とは、建物の壁や床、時には天井、塀などを鏝(コテ)を使って塗り仕上げること。

左官の極意などと大それたタイトルにしてしまいましたが、ハーメティック的な観点で少し左官というものを紐解いてみたいと思う。

日本における左官の歴史は、非常に面白いので、興味ある方は是非調べて欲しい。

江戸時代後期の左官の様子
(引用:葛飾北斎『富嶽百景 三編』「足代の不二」)
明治時代初期の左官の様子
(引用:歌川国輝「衣喰住之内家職幼絵解之図」)

まず、左官の長所と短所をまとめてみる。

左官の長所

多様な仕上げができること。

・光沢のある磨き仕上げ

・コテむらを残した味のある仕上げ

・立体的に彫刻のような装飾をする仕上げ

あらゆる表現が可能なことが魅力といえる。

それに加えて、様々な色や材料粒度の大小を選択できる。

また、室内の調湿、消臭、断熱、保温などの効果も兼ね備えることが出来る点も住空間を構成するためのパーツとして、重要な要素だ。

左官の短所

施工と施工後の乾燥に手間と時間がかかること。

職人の技術が仕上がりに大きく影響すること。

場所や湿度や気温などの条件により、下地の状態によっては左官に向かないこともあること。

これらを踏まえて、何をカタチにしたいのか考えていきたい。